トランクルームは、荷物を保管しておく収納スペースを貸してもらえるサービスのこと。
「貸倉庫」「レンタルボックス」「レンタルコンテナ」など、運営会社や、荷物を置くスペースの種類によっていくつかの呼び名があります。
物があふれて自宅で収納できなくなった場合や、建て替えや引っ越しで一時的に荷物を預けたい場合、トランクルームが役に立ちます。
そこでこの記事では
トランクルームにはどのような種類があるのか、
どのような選び方をすればいいか
解説をします。
トランクルームの種類
トランクルームには、契約した人が自由に使えるスペースが提供されていて、衣類、家電、レジャー道具などを保管できます。
そんなトランクルームには、大きく分けて4種類のタイプがあります。それぞれのタイプがどのようなシーンに適しているのかご紹介します。
屋内型のトランクルーム
屋内型のトランクルームは、荷物を置くスペースが建物の中にあります。
ビルやアパートのフロアが仕切られているビルインタイプのトランクルームや、倉庫の中に収納用のコンテナが配置されているトランクルームがあります。
どちらも空調の環境が整っているところが多く、大事な荷物も安心して預けることができます。
屋外型のトランクルーム
屋外に並べたコンテナに荷物を保管するのが、屋外型のトランクルーム。
空調設備が付いてないことが多く、保管環境はほどほど。
まさに「レンタルコンテナ」というイメージそのものです。
利用料金は比較的リーズナブル、郊外に設置されていて、駐車場が付いている所が多いです。
宅配型のトランクルーム
宅配型のトランクルームは、荷物の運搬から、出し入れに至るまで業者が行うタイプです。
ネットで依頼をして、荷物を箱に詰めて、引き取りに来た業者に渡すだけで、あとは何もしないでもOKです。
利用料そのものはリーズナブルですが、荷物の出し入れの際には往復分の送料を支払うことになります。
預けた物を写真に撮ってリスト化してくれたり、衣類のクリーニング代行、オークションの代行発送など、豊富な付加サービスを提供してくれている業者もあります。
バイクボックス
最近増加しているのがバイクボックス。バイク専用のコンテナ・保管スペースで、内部に小物を置く棚が用意されているものもあります。
自宅や、通勤時のバイクを停めるのに利用されています。
大切なバイク、このようなスペースに保管すると、雨や風、いたずらなどからからがっちりと守ることができ、安心。
トランクルーム選びで検討したい7項目
設置されている場所だけでなく、サービスにもいろいろ種類があるトランクルーム。
サービス面での違いや、選ぶときに注意したい点をご紹介します。事前に下見に行く場合も、これから説明する点をチェックしましょう。
荷物を出し入れできる利用時間
トランクルームを選ぶ際には、利用できる時間帯を知っておく必要があります。
屋外型のトランクルームや屋内型トランクルームの多くは、24時間365日自由にトランクルームを使うことができます。
一部の屋内型トランクルームでは、営業時間内での出し入れは自由となっていますが、24時間営業していないことがあります。
エアコン(空調)があるかどうか
大切な物や環境で変質しそうなデリケートな物を預けたい場合は、保管環境もチェックして選びましょう。
エアコンを備えていてある程度の気温と湿度を維持しているトランクルームと、エアコンの無いトランクルームがあります。
衣類や、布団、家電などを預けたい場合は、空調設備のあるトランクルームを選びましょう。
スキーやゴルフ道具、キャンプ用品、自転車等、野外で使うものを保管する場合は、保管環境よりは、料金優先でんでも選よいでしょう。
照明があるかどうか
屋外型のトランクルームでは、内部に照明が付いていないものもあります。
夜に荷物の出し入れをする可能性がある場合は、照明環境があることも確認しておきましょう。
セキュリティ対策や補償サービス
目の届かない場所に預けてしまうと、「トランクルームの荷物は大丈夫かしら?」なんて不安になるかもしれません。
心配性の方は、セキュリティ重視でトランクルームを選びましょう。
屋内型トランクルームは、24時間オートロックや警備会社のシステムを導入するなど、セキュリティ対策をしっかり行っていることが多いです。
また、補償サービスが提供されているかも選択のポイントです。高価な物を預ける場合は、補償付きのトランクルームが安心です。
場所とアクセス方法
行きやすい場所にあることも大切。
料金がいくらリーズナブルでも、場所が遠いと、使用するのが面倒くさいと感じてしまうかもしれません。
トランクルームは、自宅や会社から徒歩圏内にあると便利。公共交通機関でアクセスしやすい場所にあるとなおいいです。
そんなに頻繁に荷物を出し入れしない方や、長期間預けたままで大丈夫という方は、アクセス重視ではなく料金重視でも問題はそれほどありません。
車中心の生活をしている方には、屋外型のトランクルームがおすすめ。リーズナブルな利用料金で、駐車場も付いています。
料金はサービスとのバランスが取れているか
利用料金がどのくらいなのかも、重視したいポイント。
トランクルームの利用料金は、立地(場所)、付加サービスの内容によって違ってきます。
単純な金額だけでなく、付加サービスや利便性などとのバランスも考えて、あなたの利用目的に合っていて妥当な料金の業者を選びましょう。
屋内型のトランクルームより屋外型の方が、料金はリーズナブル。
都市部より郊外のトランクルームを選択した方が安いです。
同じ施設内なら1階より2階以上の方がリーズナブルな傾向があります。
トランクルームの料金のメインは月額使用料ですが、事務手数料、施設を維持するための共益費・管理費などの追加料金が設定されている施設もあります。
利用開始時には、保証金や鍵代といった初期費用も発生します。
また、更新料や解約料が発生するのかも確認しましょう。
合計でいくらになるのか、そして、その料金なら支払い続けることができるか検討してください。
宅配型のトランクルームは、荷物を出し入れする際の送料と、箱代、月額使用料を負担することになります。
割引キャンペーンを実施することもあるようなので、業者を決めたらお得なインフォメーションを待ってるのもいいでしょう。
利用(契約)期間
一時的に利用したい場合は、利用(契約)できる最短期間も重要になってきます。
多くのトランクルームは、1か月の契約から月額料金で利用できますが、日額料金利用できるトランクルームもあります。
利用時間が短いほど初期費用の負担が重くなるので、短期利用に適した利用プランのある業者を探しましょう。
預けて良い物かどうか
トランクルームには何でも預けられるわけではありません。
ほとんどのトランクルーム業者は、預けてはいけないNGアイテムを指定しています。
貴重品、危険物、生き物・植物、また法律に触れるものなどはトランクルームの中に入れることができません。
危険物には、発火性や引火性があるもの、毒性のあるものが該当します。身近なものでは、ガソリンや灯油は危険物なので、トランクルームでは保管できません。
石油ストーブや石油ファンヒーターはOKとしているケースが多いですが、入れる前には、灯油が残っていないことを確認しておきましょう。
トランクルームのサイズの選び方
利用するトランクルームのサイズ選びも難しいもの。
預けたい荷物がどの程度のスペースに収まるのか想像できませんよね。
このサイズのトランクルームでいいと思っていたものの、入れたいものが全部入らない……ということがあります。逆にスペースが余りすぎていてももったいないですし。
トランクルームの大きさはどの程度のものを選んでいいか、解説します。
トランクルームのサイズの基準
トランクルームのサイズの基準は、「畳(帖)」で示されています。
1畳は、0.9m×1.8m
トランクルームには、1畳未満の小さいスペースのものもあります。また、広いものでは、8畳以上のものもあります。
身近な物に置き換えて広さをイメージする
トランクルームの1畳は、床面積1.62㎡、高さは、2.1m
和室がある方は1畳の広さをイメージできることでしょうが、洋室しかない場合はどのようにサイズを見積もったらよいでしょうか。
例えば、段ボール箱の大きさでイメージしてみましょう。
縦+横+高さの合計が140cmの箱で計算してみます。
すると、1畳:床面積1.62㎡、高さ2.1mのスペースには、段ボール箱は36個収納できることになります。
意外とたくさん入ると思いませんか?
また、よくあるもののサイズで1畳をイメージしてみましょう。
1畳:トイレのスペース
1.5畳:ユニットバス1室分
2畳:クイーンベッド1台分
3畳:セミダブルベッド2台分
4畳:2tトラック1台分
ひもやテープでサイズを描いてみる
駐車場など空きスペースがあったら、ひもやテープで1畳の枠を作ってみましょう。頭の中にあるぼんやりしたイメージが、より具体的になってきますよね。
できるならその中に収納したい荷物を置いて、確認してみましょう。
最大サイズの物を基準に必要なサイズを見積る
本棚やタンス、ベッドのような大きい家具をトランクルームに預けたい場合は、その家具のサイズを基準に考えてみてください。
まず大事なことは、一番大きなものが入るかどうかかです。そして、残りのスペースにどのくらいの量を置けるか考えてみましょう。
トランクルームの申し込み手順
あなたの使い方や予算に合ったトランクルームを選んだら、いよいよ申し込みの手続きです。
申し込みの流れは、トランクルームの業者によって違いがあります。屋内型・屋外型と宅配型でも違いがありますが、ここでは一般的な流れを説明します。
契約したいトランクルームの業者に、インターネットや電話などで、申し込みをしてください。
業者から、案内や契約内容の資料や、申し込み書が送られてきます。
もちろん、下見してそのまま申し込むこともできます。この場合は、免許証など本人を確認できるものを持って行きましょう。
資料をチェックして内容に納得できれば、申込書に必要事項を記入し、本人確認書類と一緒に送返します。
初期費用を支払います。
トランクルームを自由に使うことができるカギを受け取ります。
鍵を郵送で配達してもらうか、トランクルームまたは事務所で受け取るかは、申し込み時に選択できる場合が多いです。
申し込みから利用できるようになるまでの期間は、業者によって様々。
早い業者では申し込んだ当日より利用できますが、遅いと10日程度かかることもあります。
急いでいる場合は、契約前に、利用できるようになるまでの期間も確認しておきましょう。
また、インターネットで申し込みから契約までできる業者も増えています。本人確認書類もインターネットで提出でき、スピーディーに対応してもらえます。
トランクルームの使い方
トランクルームはどのような使い方がされているのでしょうか。
みなさん様々な発想でトランクルームを使用しています。参考になる使い方もありそうなのでご紹介します。
自宅外の第2の押し入れ
自宅の押し入れだけではモノを入れるスペースが足りなくなるのは、多くのご家庭で起きていることでしょう。
家族が増えて部屋がなくなるピンチに遭遇している方もいらっしゃることでしょう。
そして、引越ししなければならないと考えているかもしれません。
自宅に収納スペースが足りなくなった場合、第2の押し入れとしてトランクルームは役立ってくれます。
一回り広い家やマンションに引っ越しして上がる家賃より、トランクルームの利用料の方が圧倒的に安くて経済的ですよ!!
第2の押し入れとしての使い方、もう少し具体的に見てみましょう。
オフシーズンの洋服やアイテムを保管
シーズンごとに必要となるもの、必要でないものがありますよね。
洋服をたくさん持っていて、オフシーズンの衣類の保管場所に困っている場合は、トランクルームがそのお困りごとを解決してくれるはずです。
大事な衣装なので、空調の環境設備など充実しているトランクルームを選ぶといいでしょう。
宅配型で、クリーニングした後で保管してもらうのもおすすめです。
古くなった服を、宅配型でオークションに出品してもらってお金に変えてしまうのもいいですね。
趣味の道具等を保管
トランクルームを趣味の道具の保管場所兼隠れ家として使っている方も。
都市部のマンションでは手狭なことが多く、趣味の道具を保管するスペースを確保しにくいかもしれません。
また、家族々に内緒にしている趣味があるという方々もいらっしゃるでしょう。
そのような方は、トランクルームを契約して、そこに保管しておけばいいです。
釣り、キャンプ道具、ゴルフ道具、大量の本や資料などなど
保管しておくだけでなく、眺めたりお手入れしたり、ご本人のくつろぎの場所にもなっているようですよ。
家財道具を一時的に保管
家を建て替えたりリフォームする場合、一時的に自宅を空け渡すことになります。
また、引っ越しする際に、次の住居にすぐに入れないこともあるかもしれません。
家族は、小さい部屋を借りたりホテル暮らしなどすることになるんでしょうが、家具はどうすればいいでしょう。
リフォーム時に家具を残しておけないような場合には、全部、トランクルームに預けておきましょう。
量が多くなるので、車で運べる屋外型を一時的に利用するのが良いでしょう。
テレワーク(在宅勤務)を行う
新型コロナの影響で、テレワークをしている人はとても多くなっています。
テレワーク、通勤しなくていいのは大きなメリットですが、人によってはデメリットになるようです。
自宅で仕事をしていいよと言われても、子供がいるからスムーズに仕事ができない、そもそも仕事できる場所もない。
落ち着いてテレワークできる環境として、トランクルームを仕事の場所として使用している方も多いようです。
趣味の道具を置いて、それを眺めてくつろいでいるのと似た利用方法ですね。
ヤフオク!出品/発送の代行
付加サービスとして、ヤフオク!への出品/発送を代行してくれるトランクルームもあります。
預けたい荷物を送ると、トランクルーム側で入っている物の写真を撮影
一覧表示された画面から選択すると、トランクルームがヤフオク!に出品
落札されると、トランクルームから落札者に発送
ヤフオク!の出品は、気を使うし、時間も使ってしまうもの。
着なくなった洋服や使わなくなったものを気軽に処分する手段として、【使えるサービス】だと思いませんか!?
バイクのガレージ
バイクを収納できるバイクボックス。余っているバイクを置くためではありません。
自宅のガレージとして使ったり、
会社や最寄駅近くのバイクボックスを通勤用バイク置き場として使っているのです。
タイヤやヘルメット、整備道具も一緒に保管でき、ガレージとして使いやすい、と、多くの支持を集めています。
バイクを大切にしている方や自宅に駐輪スペースがない方は、バイクボックスの利用も検討してみてください。
事業者・法人の倉庫
物を仕入れて販売するような事業や副業を行っている場合、仕入れた物の保管場所が問題になってくることでしょう。
商品の保管場所まで含んだ事務所を構えることができない場合、トランクルームを保管や発送作業場所として使うのも解決策のひとつです。貸倉庫のイメージですね。
まとめ
トランクルームの種類や選び方、トランクルームの便利な使い方などを解説しました。
預けるものに最適なトランクルームを選んで、自宅のスペースに余裕を持たせたり、趣味の道具の手入れを楽しんだりしましょう。
自宅のリフォーム時の一時的な荷物置き場、安全にバイクを置けるガレージとしても役立ちますよ。